NHKの朝ドラ『風、薫る』で、主人公の一人・一ノ瀬りんを演じている見上愛さん。
『風、薫る』は見上愛さんと上坂樹里さんがダブル主演を務める作品で、明治時代を舞台に、看護の道を歩む2人の女性を描いています。
そんな見上愛さんについて、ネット上では「演技が下手なのでは?」という声が出ることがあります。
せっかく朝ドラの主演に抜てきされたのに、なぜそのように言われてしまうのでしょうか。
調べてみると、単純に「演技力がない」という話だけではなく、りんというキャラクターの描かれ方や、見上愛さんの演技の特徴が関係している可能性もありそうです。
この記事では、見上愛さんが「下手」と言われる理由と、反対に評価されている部分を整理してみました。
見上愛は朝ドラ『風、薫る』でどんな役?
まず、見上愛さんが演じている一ノ瀬りんについて見てみましょう。
りんは、明治時代の看護の世界に飛び込み、大家直美(上坂樹里)とともに看護の道を切り開いていく女性です。
物語序盤のりんは、思ったことを素直に口にする一面があり、行動力もある一方で、少し危なっかしいところもある人物として描かれています。
Real Soundでは、りんについて「まっすぐで優しい」一方、少しうかつなところもある人物として紹介されており、第1話から素直な疑問をそのまま口にする姿が描かれていたと分析されています。
つまり、最初から「何でもできる完璧なヒロイン」というわけではありません。
このりんのキャラクターそのものが、視聴者によって好き嫌いの分かれやすい部分なのかもしれません。
見上愛の朝ドラ演技が「下手」と言われる理由は?
では、なぜ「下手」という声につながるのでしょうか。
ここは「見上愛さんの演技が下手だから」と一言で片付けるのではなく、いくつかのポイントに分けて考えてみます。
① 感情を大きく出さない演技が「伝わりにくい」と感じられる?
見上愛さんの演技で特徴的なのが、感情をすべて表情や声に出すタイプではないことです。
『風、薫る』についての演技分析では、見上さんが台詞の強弱だけではなく、言葉を発するまでの「間」や声の抑え方、沈黙によって、りんの感情を表現しているとされています。
これは、見る人によって受け取り方が変わりそうなところ。
感情を大きく表現する演技なら、
「悲しいんだな」
「怒っているんだな」
「悩んでいるんだな」
と比較的すぐ伝わります。
一方で、表情や声を抑えた演技では、役の感情を視聴者側が読み取る必要があります。
そのため、
「感情が伝わってこない」
「表情が乏しい」
「棒読みっぽく感じる」
と受け取る人が出ても不思議ではありません。
ただ、これは「演技が下手」ということとは別問題です。
実際、同じ演技について、感情を内側に抱えた人物を丁寧に表現していると評価する分析もあります。
② りん自身のキャラクターに「共感しにくい」という声がある
もう一つ、見逃せないのが演じている人物そのものへの評価です。
『風、薫る』では、りんのキャラクターについて「共感しにくい」という視点から分析した記事もあります。
特に物語の中では、りんが努力して道を切り開いているように見える一方で、展開によっては「運が強いように見える」という指摘もされています。
つまり、
「りんの言動が好きじゃない」
↓
「りんの演技も好きじゃない」
↓
「見上愛の演技が下手なのでは?」
と感じる人が出る可能性もあります。
もちろん、これは「そう感じる人もいる」という話で、実際に見上さんの演技力が原因だと証明されたものではありません。
ここは役柄への評価と俳優本人の演技力を分けて考える必要がある部分ですね。
③ ダブルヒロインだからこそ、演技の違いが目立つ
『風、薫る』の面白いところは、見上愛さんだけが主人公ではないこと。
上坂樹里さん演じる大家直美とのダブルヒロインになっています。
そして、2人は演技へのアプローチもかなり違います。
見上さん自身がインタビューで、上坂さんとは役への向き合い方が「まったく違う」と話しています。
見上さんは自分について、「ロジカルに考えがち」と表現。一方、上坂さんは役と心を深くリンクさせながら撮影に臨むタイプだと話しています。
これって、かなり興味深いですよね。
同じ作品の中で2人の主人公が並ぶからこそ、
「こっちの演技のほうが感情が伝わりやすい」
と感じる視聴者がいてもおかしくありません。
演技が上手い・下手というより、表現方法の違いが比較されやすい作品だったとも考えられます。
では、見上愛の演技は本当に下手なの?
ここまで見ると、「下手」という一言だけでは片付けにくいことが分かります。
実際、見上愛さん自身は朝ドラのオーディションについて、最終審査ではうまくできず「悔しかった」と感じていたそうです。
ところが、その後に演出側からは、
「お芝居がナチュラルで、うちに秘めた強さが今回の役とリンクしていた」
と評価されたことを明かしています。
つまり、本人が「うまくできなかった」と感じた演技を、演出側は役に合っている演技として評価していたわけです。
ここは「下手なのでは?」と検索した人にとって、かなり意外な情報かもしれません。
「自分ではダメだったと思ったけど、役に合う演技として評価された」という経験からも、演技の評価は見る人や役との相性によって変わることが分かります。
『風、薫る』ではむしろ難しい感情表現も
さらに物語が進むと、りんは単純に明るく前向きなだけの人物ではなくなっていきます。
例えば、患者をめぐる葛藤や、自分の選択に迷う場面などでは、感情を大きく爆発させるのではなく、言葉を飲み込んだり、間を作ったりする表現が重要になります。
Real Soundでは、見上さんがそうした場面で、台詞だけではなく「言葉を発するまでの間」や声の抑え方によって、りんの揺れる気持ちを表現していると分析しています。
さらに、見上さんは過去作品でも、感情を大きく説明しすぎず、視線や佇まいの変化などで内面を表現する演技を見せてきたと分析されています。
これは、派手なリアクションとは違うタイプの演技です。
そのため、見る人によっては「淡々としている」と感じる一方で、細かな変化を読み取る人には「内面の揺れが伝わってくる」と感じられる。
評価が分かれる理由は、ここにもあるのかもしれません。
見上愛の朝ドラ演技を評価する声もある
もちろん、「下手」という声だけではありません。
『風、薫る』については、見上さんの演技を肯定的に分析する記事もあり、特にりんの「強さ」と「迷い」を同時に表現している点が評価されています。
また、物語後半では、患者をめぐる難しい選択に直面したりんの優しさと危うさ、覚悟と不安を同時に表現していると分析されています。
つまり、
「下手」という意見がある
↓
でも、演技そのものを細かく見ると評価されている部分もある
というのが実際のところです。
見上愛が「下手」と言われるのは演技力だけが理由ではなさそう
ここまで調べてみると、「見上愛の演技が下手」という検索ワードから想像するほど単純な話ではありませんでした。
「下手」と感じる理由として考えられるのは、
- 感情を大きく表に出さない演技が「伝わりにくい」と感じられる
- りん自身の言動に共感できない視聴者がいる
- ダブルヒロインの上坂樹里さんとの演技の違いが目立つ
- 「風、薫る」の脚本やキャラクター設定によって、りんへの評価が分かれている
といった複数の要素です。
一方で、演出側からは「ナチュラルで、うちに秘めた強さが役とリンクしていた」と評価されており、作品中の演技についても、内面の感情を細かな表現で見せていると分析されています。
だから、「下手か上手いか」の二択だけで考えるより、見上愛さんの演技が人によって違って見える理由を考えたほうが、『風、薫る』のりんという役を理解しやすいのではないでしょうか。
見上愛は過去作品ではどんな評価だった?
では、見上愛さんはこれまでの作品ではどのように評価されてきたのでしょうか。
『風、薫る』で「演技が下手」という声がある一方、過去の作品を見ると、表情や感情表現を評価されている例もあります。
『きれいのくに』では繊細な感情表現が評価
2021年のNHKドラマ『きれいのくに』では、凜役を演じました。
視聴者レビューでは、見上愛さんの演技について「よかった」という評価が多く、「気まずい」「恥ずかしい」「はにかむ」といった微妙な感情を表現するのがうまいという具体的な声もありました。
大きなリアクションではなく、表情や話し方の細かな変化で感情を見せる演技が評価されていたことが分かります。
『不死身ラヴァーズ』では「表情の豊かさ」が注目された
2024年の映画『不死身ラヴァーズ』では、主人公・長谷部りのを演じました。
この作品では、中学生から大学生までのりのを一人で演じ、恋する気持ちをまっすぐ表現しています。
映画を手がけた松居大悟監督は、見上さんについて、同じセリフでも予想とは違う芝居を見せるところや、さまざまな表情を見せるところに魅力を感じたと語っています。
Real Soundでも、見上さんの演技について、りのの一途な思いを「千変万化な表情」で表現したと評価されています。
『風、薫る』で「表情から感情が伝わりにくい」という声があることを考えると、ここはかなり興味深い違いですよね。
『恋愛バトルロワイヤル』でも演技を評価する声がある
Netflixの『恋愛バトルロワイヤル』では、主人公・有沢唯千花を演じました。
もちろん作品への評価はさまざまですが、視聴者レビューには、「見上愛による見上愛のためのドラマ」「表情の変化を見ているだけで時間が過ぎる」といった肯定的な声もあります。
別のレビューでも「演技に違和感がない」という評価が見られます。
一方で、同じ作品について演技を厳しく評価するレビューもあり、作品によって、さらには同じ作品の中でも受け取り方が分かれていることが分かります。
『国宝』では日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞
そして、2025年公開の映画『国宝』では、綾乃役を演じました。
この作品で見上愛さんは、第49回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞しています。
もちろん、賞を受賞したからといって、それだけで演技の評価が決まるわけではありません。
ただ、『風、薫る』より前の作品でも、演技について具体的に評価されたり、映画賞を受賞したりしていることは、今回「見上愛 朝ドラ 下手」と調べるうえで知っておきたいところです。
過去作品を見ると「下手」の一言では片付けにくい
こうして過去作品を見てみると、
『きれいのくに』→繊細な感情表現
『不死身ラヴァーズ』→豊かな表情や予想外の芝居
『恋愛バトルロワイヤル』→表情の変化や自然な演技
『国宝』→日本アカデミー賞新人俳優賞
と、それぞれ違った部分が評価されています。
もちろん、過去作品で評価されていたからといって、『風、薫る』で「下手」と感じる人が間違っているということではありません。
同じ俳優でも、演じる役や作品によって、見る側が受ける印象は変わります。
だからこそ、「見上愛は演技が下手」と一言で決めてしまうより、作品ごとの役柄や演技の違いを見るほうが、今回の疑問を考えるうえでは面白いのではないでしょうか
まとめ
今回は「見上愛 朝ドラ 下手」と検索されている理由について調べてみました。
実際に『風、薫る』の見上愛さんについて、演技が「下手」と感じる声がある一方で、演技を肯定的に評価する見方もあります。
特に、見上さんは感情を大きく表に出すだけではなく、表情や声、間、沈黙などを使って内面を表現するタイプ。
そのため、その繊細な部分をどう受け取るかによって、評価が分かれやすいのかもしれません。
また、りんというキャラクター自体への共感度や、上坂樹里さん演じる直美との演技の違いなども、見上さんの演技に対する印象に影響している可能性があります。
個人的には、「見上愛の演技は下手」と一言で決めてしまうより、「りんの感情がどう表現されているのか」に注目して見ると、また違った印象になるのではないかなと思いました。
朝ドラも終盤に入り、りんがこれからどんな選択をしていくのか。最後まで見届けながら、見上愛さんの表現にも注目したいところです。


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